「酷暑」という言葉が当たり前になった夏
今年もニュースでは毎日のように「酷暑」という言葉を耳にします。
以前は「猛暑」という表現が一般的でしたが、
最近ではそれを超えるような厳しい暑さが続き、
「酷暑」という言葉がすっかり定着しました。
そんな中、先日気になったニュースがありました。
エアコンの故障件数が昨年の約1.6倍に増えているという内容です。
家づくりの仕事に携わって早二十数年。
現場監督からスタートしたキャリアも、
営業・設計・アフターメンテナンス・工務店経営まで、今でも毎日が勉強です。
より良い家づくりを実現するために、日々学び続けています。
ご興味のある方は、ぜひ過去のブログもさかのぼって読んでいただけるとうれしいです。

私たち工務店でも、
この時期になるとエアコンに関するお問い合わせが一気に増えます。
「冷えない。」
「水が漏れてきた。」
「突然止まってしまった。」
今年も同じようなご相談をいただくこともあります。
エアコンは暑くなればなるほど頑張って働きます。
外気温が35℃、36℃、時には40℃近くになると、
室外機は高温の中で熱を逃がそうとフル稼働します。
さらに近年は電気代を気にして、
「昼間は切って、帰宅してから一気に冷やす」
という使い方をされる方も少なくありません。
もちろん生活スタイルによりますが、
この使い方はエアコンに大きな負荷がかかることがあります。
故障を防ぐためにできること
ご家庭でできるメンテナンスとしては、
フィルターを定期的に掃除する
ドレンホースの詰まりを確し、ドレン掃除する
室外機の吹き出し口を塞がない
室外機の周囲に熱がこもらないようにする
といった基本的なお手入れが大切です。
私たちもアフターメンテナンスでお伺いすると、
夏場はドレンホースのスライム詰まりによる水漏れが非常に多く見られます。
簡単な掃除だけで防げるケースも多いため、ぜひ一度確認してみてください。
建築士として感じるのは、
エアコンだけを高性能なものにしても限界があるということです。
本当に大切なのは、
「エアコンに無理をさせない家」をつくること。
そのためには、
高断熱・高気密
夏の日射をしっかり遮る設計
風の流れを考えた窓配置
太陽に素直な設計
こうした基本性能が重要になります。
同じ26℃設定でも、
住宅性能が高い家は冷えた空気を逃がしにくく
エアコンの運転時間や負荷を抑えることができます。
結果として、
電気代の節約
故障リスクの低減
快適な室内環境
につながります。
ここ数年、「夏をどう乗り切るか」が住宅設計の大きなテーマになっています。
以前は「冬暖かい家」が注目されていましたが、
これからは「夏を快適に過ごせる家」も同じくらい重要です。
酷暑が当たり前になった今、
家づくりも昔の常識のままでは対応できません。
住宅性能は、光熱費を下げるためだけではなく、
エアコンなどの設備への負担を減らし、住まい全体を長持ちさせることにもつながります。
エアコンの故障が増えているというニュースは、単なる家電の話ではありません。
これからの家づくりでは、
「エアコンを頑張らせる家」ではなく、
「エアコンが少ない力で快適に働ける家」
を目指すことがますます大切になると感じています。
酷暑が当たり前になった今だからこそ、
住宅の性能や設計を見直す価値があります。