先日、進行中の神戸市垂水区「山と海を臨む木の家」の気密測定に行ってきました。
家の隙間を測定し、性能を左右する大切な検査です。
毎回、工事途中で気密断熱工事完了後に気密シートなどの施工不良がないか?を確認するために行っています。
中間状態での検査ですので完了後に行われる正式な検査結果ではありませんが、仕上がってしまっては修復することのできない欠損がないかをみる大切な検査です。
今回の「山と海を臨む木の家」は、建物の配置の関係で建物の角が10角もある非常に気密をとることが難しい形状。
それに加えて、現場発泡系の断熱を使わず現場施工の断熱材を使っての気密断熱工事となりましたのでより施工する大工さんの丁寧な気密処理が問われる現場でした。
気密の性能を表す数値をC値というのですがC値=2.0以下で気密住宅と言われています。
オーガニックスタジオ兵庫は中間状態でC値=1.0程度を目標値として施工しておりますが、無事C値=0.7というとても良い結果がでて一安心です。
「山と海を臨む木の家」というタイトル通り、
お施主様がその眺望が決め手となって土地購入を決めたほど、山と海を臨む絶景の立地条件です。
一般的には浴室などの水廻りは家の北側に設けられるのが普通のところ、
その絶景を浴室からも見られるように今回のプランでは、南側の2階に浴室を設けています。
外の眺望を部屋の内にいながら愉しめる計画で、足場が解体されるのが愉しみです!
2階浴室と設定するメリット、デメリットをご存じでしょうか?
建物の設計をする上で、1階部分に配置するべき部屋というのは思いの他多いものです。
主には玄関、ホール、LDK、水廻りなどがあり、それに対して2階に配置されるのは、各居室となります。
ボリューム的に考えると1階には多くの床面積が必要となり、2階にはそれほどの床面積を必要としません。
ですので、浴室など水廻りの一部を2階に配置することによって建物形状が総2階に近い形にでき建築コストを抑えることも可能になるのです。
また、2階のベランダなどで物干しを行う場合の動線を考えても、理想的で大きなメリットだと言えます。
対してデメリットは、別途1階に手洗いを設ける必要がでてきたり、
2階設置の場合、天井裏を給水配管や排水配管が通るため水漏れのリスクや、排水音を一階で感じたりすることがデメリットと言えるのではないでしょうか?
非常にメリットの大きい、2階浴室ですが、
メリット、デメリットを理解した上で検討してみてはどうでしょうか?