カメムシ、アリ、蚊、ハエなどなど。
私たちの暮らしの場に侵入してくる小さな虫たち。
外出帰りに服などにくっついて侵入する場合もありますし、小さなものだと網戸の隙間や宅配物に引っ付いてやってくることもあります。
どっから入ってきたのか?不思議に思うこともしばしばあるかと思いますが、虫嫌いのために、完全にシャットダウンすることは不可能ですが、極力進入を許さないための対策方法をまとめてみました。
木造住宅の最前線現場管理を中心にウン十年。
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通常開口部の玄関や窓が完全に閉められている状態で小さな虫などはどこを通って家に侵入してくと思いますか?
我々の建築する高気密高断熱住宅の場合、一般的に住宅と比較すると家の隙間と言われるものが圧倒的に少ないので小さな虫などが入るリスクは少ないと考えられています。
構造的に配管などによって隙間ができやすい床下構造について基礎断熱で室内空間扱いとなっていることが大きいのではないでしょうか。
床断熱で床下が外部空間になる一般的に在来工法の場合は処理をしていても配管、配線などによって進入経路をつくってしますケースがあり、高確率でこの部分から気づかないまま進入していることが多いように感じます。
次に外壁に外部コンセントや照明がある場合、処理が悪いと壁と通じてしまっていることもあります。
その部分から侵入した虫は内部コンセントや天井裏~照明を通って室内に侵入してきます。
虫嫌いは出来るだけ虫の入りにくい家の構造を考えてみることも大切です!?
図は引違い窓の断面になります。
上下どっちが正しい使い方でしょうか?引違い窓の場合、正しく網戸を使わないとフリーパスで虫が進入する入口になってしますのです。
上の場合、網戸のパッキンがちゃんと効いていますので虫が入ってきにくい網戸の正しい使い方になります。
対して下の場合は、網戸のパッキンが効いておらずガラスと網戸の間、ガラスとガラスの間からも虫が入ってくる可能性があるのです。
引違い窓などはレールをスライドさせることによって開け閉めしますので隙間が多く虫の進入路になりやすいです。
次に窓形状によっても虫が入りにくい、入りやすいということがあります。
網戸自体が開け閉めの必要ない「はめ殺し」になる窓形状ですとより虫対策としては有効です。
網戸にも種類があります。
より小さな虫に対応できるような目の細かい網戸を選んでおくと小さな虫対策として有効です。
また、最近では虫が寄り付きにくくなる忌避剤などでつくられた商品もでてきたようです。
人が出入りする以上、虫も出入りするタイミングは必ずあるものですが、新築時だからこそできる対策として、虫嫌いな方は家の構造や、開口部の商品選定などをしっかりとしておくことも考えてみてはどうでしょうか?
また、最近よく虫を見かけるようになってしまった際には、ほっておかず家の中で住処となってしまった箇所を突き止め早めのタイミングで対策しましょう!