日本の国土は、世界の中でも特に軟弱地盤が多いと言われています。
土地選びの際、「日当たり」、「利便性」、「環境」、「価格」、「広さ」などの諸条件と同等に重要になってくるのが「地盤の強さ」です。
しかし、土地購入の契約前に、不動産屋さんが地盤調査の結果を見せたり、お客さんに現場の地盤調査を許可する事は少なく。
地盤が悪ければ、地盤改良、基礎工事などにお金がかかり、地盤が良ければその必要はありません。
「地盤の強さ」は、建物の建設コストと密接に関係があります。
家を建てた土地が軟弱地盤や埋立地等の場合、地盤が家の重さに耐えられずに不均等に沈下して、四方沈下量に差が生じることを不同沈下と言い、その修繕には建物価格と同じくらいの費用がかかるケースもあります。
ぞれだけに「地盤の強さ」は重要となってきます。
もちろん、住宅の建築前には地盤調査を実施し、
軟弱地盤と判定されれば地盤改良、基礎補強が必要となります。
結局は地盤調査してみないと正確なことは判断できないのですが、
ある程度ならば、「地名」、「立地条件」などから推測することも可能です。
そのポイントをいくつか紹介します。
(立地条件からの推測)
・近くに水田がある。
・昔、周辺が湿地帯だった。
・土地に高低差がある。
・近くの電信柱が少し傾いている。
・地面アスファルトの波打ちやひび割れが見られる。
・近隣に川、池、沼がある。
・近くの新築工事現場で地盤改良を実施している。
などなど…。
(地名からの推測)
・湿地や水田に由来する地名。「新開」、「新田」、「野田」など。
・湿地に由来する地名。「谷津」、「浮田」、「曽根」など。
・入江、干拓地に由来する地名。「別所」、「和田」など。
・水に関連する文字の付く地名。「船」、「橋」、「沖」、「堀」など。
最終的には地盤調査の結果次第というところもありますが、上記のようなことからも推測が可能です。
また、長くその土地に住まれている方は、生活の中で上記のような実感や由来をご存知の方も多いです。
「土地選び」の際は、上記のような「地盤の強さ」も注意してみてはどうでしょうか。