2009年に始まった「太陽光発電の余剰電力買取制度」。
余剰電力で設置された場合に10年間固定価格買取期間が約束されていました。
当初設置された方々は、2019年11月~順次買取価格が満了を迎え始め大幅な買取価格の低下が「2019年問題」とニュースにもなっています。
当初48円/kWhで始まった固定買取価格が固定買取価格終了後は約8~11円/kwhとなってしまうのです。
実に買取価格が1/6程度になってしまうということです。
大きく変わる買取価格にあわせて、今後余剰電力をどうするか?考えていくことが大切です。
再生可能エネルギー:固定買取制度について↓↓↓
資源エネルギー庁ホームページ
2019年度の太陽光の余剰電力固定買取価格をご存じでしょうか?
固定買取価格は2009年に48円/kwhだったものが2019年でが24円/kwhとなっています。
次に、電気をいくらで買っているのかご存じでしょうか?
電力会社、契約プランによって違うものですが、我々が住む関西電力で
「従量電灯」で 15kWh~120kWhで20.32円
120kWh~300kWhで25.80円
参考:関西電力 従量電灯より
オール電化住宅などで使われる「はぴeタイムR」プランで
平日リビングタイム 22.89円
デイタイム 26.33円(夏季 28.96円)
ナイトタイム 15.2円 となります。
結果、売っている価格が24円に対して
買っている価格がよく使っている時間帯で20円~26円程度ということになります。
現状で太陽光を設置した場合、売っている価格と買っている価格がほぼ同等ということになります。
10年の固定買取が終わった方に関しては、売電8円とのことですので買っている価格からすると1/4の価格程度で売っていることになります。
今後も売電と買電の格差が広がることが予想されますので「売る」からの脱却を考えていく必要があります。
何も対応しない場合、固定買取期間終了後は自動更新されて電力会社に売電することになります。
通常、固定買取終了の半年ほど前に買取期間満了をお知らせする通知が電力会社から届きます。
電力会社が用意する基本的な買取プラン以外にもライフプランにあったお得に買取してくれるプランを検討することができます。
買取してもらいえる業者が資源エネルギー庁のホームページで確認することができますので自分たちにあったプランで買い取ってもらうことを検討してみてはどうでしょうか?
次にソーラーチャージ機能を使って自家消費する方法です。
ソーラーチャージ機能とは、昼間の余剰電力を利用してお湯を沸かす機能です。
通常夜間電力でお湯を沸かすエコキュートですが、ソーラーチャージ機能をつかうと昼間の余剰電力を利用してお湯をつくることができます。
機種によってはエコキュート単独でも天気予報確認の上前日に設定しればOKですが、HEMSなどど連系することにより自動で切替など出来るようにすることも出来ます。
「売る」ことでメリットがでなくなってきますので「自家消費」では効果が高く、イニシャルコストもそこまでままかからない方法ですのでお勧めできる方法です。
3つ目の方法として蓄電池を利用する方法です。
太陽光発電した電力を蓄電池に溜めておいて「自家消費」します。
以前からすると蓄電池の容量も増え、機種によっては200Vも対応できるようになってきます。
蓄電、自家消費の切り替えも簡単なハイブリット機能の物も一般的になり使い勝手が現実的になってきました。
その反面導入価格は、値段が下がったとは言えまだまだ高価なものです。
自家消費や災害時の備えとしては、非常に優秀な蓄電池ですが、コストメリットでは検討が必要な印象です。
固定買取制度の影響もあり順調に増えてきた太陽光発電システムですが、載せたら載せた分儲かるといった投資としてのメリットは小さなものになってきています。
しかし災害大国の日本では自分たちが使う電力を自分たちでつくるということは大切なことですし、電力の値上げが続いている不安定なエネルギー事情では安心感といったところでも大きなメリットがあります。
太陽光発電の創成期に行われたシェアを伸ばすためのばらまきが終わり、通常に戻ったと考えて自分たちのライフスタイルにあった有効な使い方を模索しましょう。