先週より一気に冷え込んできましたね。
朝は外気温10℃少し超える程度で秋が一瞬で終わり、寒い冬がやってきそうです。
オガスタの新事務所に引越して約4ヵ月暑い夏から新築後初の冬を迎えようとしています。
ショールームを兼ねての新社屋ですので普段建築させてもらっている高気密高断熱工法での建築、冬の住環境を体感出来るのを楽しみにしておりました。
あまり日射取得がとれていない計画ではあるのですがまだまだ無暖房でもかなり快適に過ごせています。
かなり快適な環境となっています。
前事務所ではキーボードを打つ手が震え、エアコンの気持ち悪い温度ムラに苦しんでいたことを思うとその違いは歴然。
今回は住空間の快適性についてのお話を少し。
木造住宅の最前線現場管理を中心にウン十年。
白紙で始まる本当の注文住宅の、土地探し~計画~工事~メンテナンスまで幅広く家づくりのすべてに携わってきた経験をもとにためになってほしい家づくり情報ブログ。
2012年のオーガニックスタジオ兵庫開業からスタートしたブログもまもなく10周年、日々の仕事のこと、建築のこと、たまにプライベートなことなどを!
住環境の快適性を決める要素は上記3つの要素のバランスです。
室温が高くても部屋の温度ムラが大きければ気持ちの悪い住環境になりますし、
温度ムラが小さければ室温が低くても体感としての快適性はUPします。
また、湿度が低く乾燥した環境はウイルスなどが活性化する環境になり、健康的な暮らしを維持するためには適正な湿度が大切になってきます。
この3つの要素のバランスを考えて暖房機器の運用や加湿、除湿することで快適性の高い住環境となるのです。
上図は人の体感温度を「室温」「温度ムラ」で表したものです。
エアコンの設定温度に一喜一憂することなく
この体感温度を快適と思える温度となるように調整すると良いでしょう。
次に湿度は、「相対湿度」と「絶対湿度」で表すことが出来ます。
一般的な温湿度計で%で表示されているものが「相対湿度」です。
これは空気中の水蒸気量を飽和水蒸気量で割ったパーセントで表されます。
対して絶対湿度は空気1㎏あたりに何g の水蒸気が含まれるのかで表されるためより微細に湿度を見ることができます。
絶対湿度でみると7g/kgを下回るとインフルエンザなどにかかるリスクが高まると言われていますので乾燥が進む冬場はこれを下回らないように加湿していく必要があります。
また、高温多湿の夏場については、12g/kg前後になるとムシムシと不快感が増していきますので除湿をしてく必要があります。
相対湿度でみると50%前後の環境が程よく快適ですのでその前後を目安に湿度調整をしていきましょう。
体感や快適と思える温度は人によって違うものです。
それは一緒に暮らしている家族にも言えることですので、皆が快適と思えるポイントを探りつつ暮らしていくことで快適性の高い住環境に近づけていくことができます。
また、室温や湿度は暖冷房機器や加湿器、除湿器などで後から調整することが出来ますが、「温度ムラ」については、家の性能自体が大きく影響するところになります。
住環境の快適性はその家に住む長い年月ずっと付き合っていかなければいけないところになります。
過剰なものは必要ありませんが地域性にあった適正なものとして家づくりしておくことが大切です。