年末が近づき、休みの日に神戸へ買い物へ。
市街地へ向かう道は車も人も多く、少し渋滞ぎみに。
「年末やし多いねぇ」と奥さんと話していると、
旧居留地の一角に 人が次々と吸い込まれていくビル が目に入りました。
「あれ、何の店なんやろ?」
「気になるし…せっかく時間あるし行ってみよか」
そんな流れで立ち寄ったのが、チャータードビルでした。

家づくりの仕事に携わって早二十数年に、
現場監督~スタートしたキャリアも、
営業、設計、アフターメンテナンス、工務店経営と、
日々学びながらより良い家づくりを実現するために奮闘中!!
ご興味のある方は過去ブログも
遡って読んでいただければ大変嬉しいです!!!
あとから調べると、
この建物は 1938年竣工の旧チャータード銀行神戸支店。
戦前から残る貴重な近代建築で、
外観をよく見ると低層部はクラシカルな列柱、
上層階はモダンな造りという古典×モダンの折衷様式。
建築好きにはたまらないディテールが満載です。
入口の 回転扉 は当時のまま残され、今も現役。
触れると、まさに昭和初期の空気がふわっと漂うような感覚。
銀行建築特有の重厚感があり、思わず足が止まります。
内部に入ると、
吹き抜けのロビー
大理石調の床壁
金庫扉の名残
など、当時の雰囲気が随所に。
現在はカフェ・ギャラリー・セレクトショップなどが入り、
多くの人が気軽に楽しめる場所になっています。

「歴史を壊さず、用途を変えて活かす」
そんな建物の再生が行われているのが素晴らしい。
昭和初期のRC造というだけでも価値がありますが、
外観意匠を残し、
内部を現代の使い方に合わせていく手法は
私たち工務店の仕事とも通じる部分があります。
壊して新しく建てるだけでなく、
残して活かす → 街の魅力になる
この考え方は、家づくりにも街づくりにも大切。
長年、神戸で仕事をしてきましたが、
こんな魅力的な建物があることすら知らず、
まだまだ探せば面白い場所はたくさんあると実感。
渋滞でたまたま目に入り、
ふらっと寄っただけですが、
とても良い時間になりました。
皆さんも、買い物や散歩の途中に
旧居留地をゆっくり歩いてみてはいかがでしょうか?
きっと、素敵な建物に出会えると思います。