梅雨入り直後はまったく雨が降らなかったのですが、最近はしっかりと梅雨らしい天候となってきました。
暑さもあいまって高温多湿の日本らしいジメジメと蒸し暑い気候が続いています。
この高湿度の環境は、木造住宅の構造である木材にも影響を与えることをご存じでしょうか?
我々の住む兵庫県は多くの森林をもっています。
主には、杉材や桧材といったような樹種が多く生産されています。
このような木を構造や内装につかった家というのは、新築後数年経っても木の香りが残り、その優しい香りや木の素材感によって住まい手を癒してくれるものです。
ただ、無垢材は湿度の影響を多く受けることがあり注意が必要です。
木材に含まれる水分量である「含水率」が低く管理された「乾燥材」を使用することで木の収縮や反りというのは大幅に改善します。
乾燥材は、含水率18%程度に管理されたものを言い、さらに、年月をかけて含水率を10%以下程度まで低下させていくことで、木材自体の強度も増していくという調査結果もあります。
数十年前、木材の乾燥技術が広く普及しておらず、未乾燥材が流通していた頃に、動きの少ない集成材を構造で使う住宅会社が爆発的に増え、集成材が一気に流通したという背景があり、無垢材は収縮や反りが酷いという悪い印象がついてしまったという歴史もあります。
現代では、木材の乾燥技術の発達により無垢の木材の良さも再確認されています。
また、地域の森林で採れた木材で家を建てるということは地域社会にも大きな貢献となることだと思います。
木材特有の特性やメリットデメリットと上手に付き合いながら、木の香り漂う心地よい癒しの家づくりを実現しましょう!
乾燥材とは言え水分を18%程度は含んでいるものです。
新築当初は、室内が高湿度とならないように管理することができれば、内装材や木製建具などの収縮や反りを大幅に抑えることが可能です。
数年かけて自然乾燥が進行すれば少々の湿気では収縮や反りを発生しにくくなりますので特に最初の数年は適切に湿度管理を行いましょう!