家の内装インテリアを考える際に、構成する部材とし考えられるのは置き家具、カーテン、天井、壁、床仕上などが考えられます。
内壁、天井の仕上げとなるクロス仕上げもしくは塗壁などは、その面積も大きく雰囲気のいい、かっこいい家にしていくために大きな要素となります。
その内装仕上げで質感のよい漆喰や珪藻土の塗壁と並んでよく使っているのか「珪藻土クロス」です。
ビニールクロス仕上げにみられるような表面の光沢がなく自然素材の珪藻土を壁紙に吹付されたもので塗壁同等の落ち着いた質感を実現できるスーパー建材です!
カタログ改定にあわせて、珪藻土クロスの大判サンプルを取り寄せしました。
壁紙ですので他のビニールクロス同様にA4サイズのサンプルを取ることが出来ます。
最大のメリットとしては、漆喰や珪藻土の塗壁ほどコストをかけないで塗壁のような内装仕上げを実現できることではないでしょうか?
一般的に壁、天井の仕上材で使われるビニールクロスはビニールでつくられているものですから特有の光沢が表面にみられます。
この光沢がザ・ビニールって感じの質感になり残念な仕上がりになってしまいます。
珪藻土クロスの仕上げになると、実際の壁紙に壁紙に自然素材の珪藻土を吹き付けたものになりますので嫌な光沢がなく塗壁のような落ち着いた仕上がりになります。
そして、コスト面ではビニールクロスよりは少し価格はかかりますが、塗壁などと比較するとかなり安くで施工可能です。
建築関係のカタログは、クロスに限らず移り変わりが速く、気をつけていかないとすぐに廃盤商品となりがちな商品です。
将来的なメンテナンスで部分的に直す場合など廃版品となっている可能性があります。
また、自然素材の建材になりますのでビニールクロスのように水拭きで汚れを落とすといったことは出来ません。
また、木造住宅の場合、構造材などの多少の動きが壁仕上げに出ることがあります。
ビニールクロスと比較すると躯体に追従し難く、ジョイント部や入隅、出隅などが目立つことがあります。
そしてその動きは弱い部分に集中しますので竣工後しばらくすると珪藻土クロスのジョイント部分が目立つことも多々あります。
メンテナンスのやり方については以前のブログを参考にしていただければと思います↓↓↓
「珪藻土クロスのメンテナンス方法。」
珪藻土クロスは職人の技量に仕上がりが左右される非常に繊細な材料と言えます。
壁紙に珪藻土を吹き付けたものを壁、天井に張っていきますので下手するとポロポロと表面の珪藻土が落ちてしまったり剥がれたりすることもあります。
また、自然素材であるがために製造段階での不良も多少あり、繊細で難しい材料だと言えるのではないでしょうか?
以前のブログより↓↓↓
「職人の技量が仕上がりを左右する珪藻土クロスの壁紙」
塗壁であったり珪藻土クロスには、住空間の調湿、消臭性能してくれるメリットがあります。
珪藻土とは、植物性のプランクトンが長い間堆積して出来たもので、表面を顕微鏡などで見てみると蜂の巣状となっており、湿度の高い時には湿気を吸い取り、乾燥時には水分を放出する調湿に優れる材料です。
しかし、調湿性能とは基本的に塗りの厚みに比例して効果がでるものです。
薄く数ミリ珪藻土を吹き付けた「珪藻土クロス」では、塗厚のある塗壁などと比較すると数段落ちるのでしょう。
また、珪藻土クロスを製造している大手クロスメーカーは、割れの防止として接着剤などといったものを多く混ぜて製造しています。
後々のメンテナンス性を考えると致し方ないことではありますが、「調湿性能」、「消臭性能」といったところではマイナス査定となります。
仕上がりの雰囲気がよく、質感のいい「珪藻土クロス」。
その反面、メンテンナス性や施工性には少し難があります。
良い面、悪い面を理解しつつ、雰囲気のいい、カッコいい家にするためのひとつの要素して採用を検討してみてはどうでしょうか?
自然素材ならではの味わいを手に入れるためには、自然素材ならではのデリケートな部分を把握して、上手に付き合っていくことだ大事ですね。
※2013年5月17日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他部分も修正して2020年2月1日に再公開しました。