先日、娘の大学受験に向けて、
京都の北野天満宮にお参りしてきました。
学問の神様・菅原道真公を祀る天満宮の総本社とあって、
受験シーズン真っ只中の境内でしたが、
どちらかというと海外からの観光客でにぎわっていました。
家づくりの仕事に携わって早二十数年に、
現場監督~スタートしたキャリアも、
営業、設計、アフターメンテナンス、工務店経営と、
日々学びながらより良い家づくりを実現するために奮闘中!!
ご興味のある方は過去ブログも
遡って読んでいただければ大変嬉しいです!!!
本殿へ進むと、まず目に入るのが、
歴史ある木造建築のたたずまい。
朱色と白のコントラストが美しい楼門を抜けた先、
本殿は檜皮葺の屋根がどっしりと架かり、
時代を超えて受け継がれてきた風格を感じさせます。
特に目を引いたのが、軒下のディテールです。
斗栱(ときょう)と呼ばれる複雑に組まれた木組みは、
屋根の重さを受け止めるだけでなく、彫刻や彩色によって美しさも兼ね備えています。
一本一本の木材が、
ただの構造材ではなく「意匠の一部」として息づいている姿は、
現代の住宅建築にも通じる学びがありました。
また、深い軒は雨や日差しから建物を守り、
同時に参拝者を迎え入れる庇(ひさし)の役割も果たしています。
日本の伝統建築は、
この「守りと迎え入れ」を同時に実現している点が本当に巧みです。
私たちが住まいを設計する際にも、
玄関や縁側などの軒下空間をどう活かすかで、
暮らしの豊かさは大きく変わってきます。
娘の合格を祈りつつ、
改めて建築の力を感じた一日でした。
祈願の場であると同時に、建
物そのものが人々の心を支え続けてきたのだと思います。
受験はいよいよ本番。
親としてできることは限られていますが、
歴史ある建築から勇気をもらいながら、
全力を出し切ってくれることを願っています。