今年は例年になく早い梅雨入りで、毎日ジメジメ、ムシムシ着ていく服も悩ましい日々が続いていますね。
ウッドショックの影響も相まって、国産材への注目度が日々高まっています。
そんな中、声高に国産材のデメリットを言っている記事なども目にすることもあります。
曰く、
「外材ほど品質基準がしっかりとしたものがない!」
「国産材は弱い!!」
「国内林業は補助金先行なので品質が向上しない!!!」
考え方は千差万別いろいろですが。そうした国産材批判に対して、実務者としての私個人の感想では3割当たっているところもあるし、そりゃ言いすぎだろというというところが7割といったところでしょうか。
確かに20年~30年前の国産材は木材の乾燥技術も未熟で品質の揃わないことも多々ありました。
その流れもありハウスメーカーを中心に安価で工業製品として規格化された外材の新建材が一挙に国内に普及した流れがあります。
その中でも、批判される補助金などで需要が減った国産材を何とが保護し有効利用出来るように関係者一同必死の努力で国産材の普及に努めてきました。
その甲斐あって、乾燥技術の向上や無垢材を使った地産地消の家づくりに共感する住まい手やつくり手達によって国産材は細々と使われてきた歴史があります。
木造住宅の最前線現場管理を中心にウン十年。
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2012年のオーガニックスタジオ兵庫開業からスタートしたブログもまもなく10周年、日々の仕事のこと、建築のこと、たまにプライベートなことなどを!
皆さんは外材や国産材の違いをご存知ですか?
主に国産材で使われる材は、杉や桧材のことを言います。
その多くが戦後の植林政策で植林され外材にシェアを奪われる中で手入れされないまま放置される山もあるのが現状です。
基本、国産材は製材され無垢の柱や梁として扱われることが多いです。
木は生き物なので、乾燥材とすることで木の反りや収縮を抑えつつ使われます。
対して外材は、ベイマツやツガ、ラワンなどの材のことを言います。
原則、加工材として扱われベニアや集成材として加工され工業製品として家づくりの構造材や建材として扱われています。
集成材は何層にも接着剤で圧着されるので無垢材のデメリットである収縮や反りを最小限に抑えることが出来ます。
また、工業製品として性能検査などを受けているので構造計算上、高耐力の材として計算することができるメリットがあります。
オーガニックスタジオ兵庫では、基本その家を建てる地域材を家の構造に使うことが一番自然なことで、その昔から日本家屋に使われている無垢材は適切に乾燥させることで集成材に負けない高耐力な材と考えています。
また、地産地消、無垢で建てた家は何年経っても木の香りがして心地の良いもので国産材をメインで家づくりをしております。
構造計算上、どうしても耐力必要な場合は一部集成材(外材)をつかい適材適所で使い分けしつつ使用するようにしています。
目下猛威を振るうウッドショックの影響もあり、外材不足。
外材が不足するので、じゃあ国産材でってことで、今まで外材で家づくりをしてきたメーカーさんや工務店さんも国産への移行へと動き出しているようです。
それに伴って外材だけでなく、元々シェアの大きくない国産材市場も材不足となり、価格上場という負のスパイラルに陥っている現状です。
これを機に国産材市場を息を吹き返してくれればいいのですが、一過性のもので外材の回復と共にまた安価で規格化された外材にシェアを奪われるというのも寂しい話です。
ウッドショックは、家づくりを考えている住まい手や、家をつくっている作り手には死活問題とも言える問題です。
ただ、折角の国産材を見直す絶好の機会でもあります。
国産材もよくなっているではなか!ってことで見直され幅広くつかれていく機会になることを祈ります!
現状、我々木造建築関係者はもちろん、家づくりが進行中のお施主さまは非常に今後の推移が気になるウッドショック問題。
オガスタでも現状進行中のお施主様、これから家づくりを考えておられるお施主様ご迷惑をお掛けしないように現状の説明と前倒しの段取りで各現場を進めております。
【ウッドショック問題への対応について】
新型コロナ同様、なかなか出口が見えてこない問題のようですが、今できることを精一杯行いつつ問題の解決を待ちたいと思います。
地産地消の考え方で、昔は地場で採れた木材で建築していました。
木材も地域性があり、気候風土に馴染んだものが良いのですが、近年では価格競争により輸入材が主流となっています。
環境問題を考慮すれば、海外からの輸入に掛かるエネルギーコストは莫大なもので、CO2を排出しています。
近くの木で建てることで環境にも貢献でき理にかなった選択なのです。
オーガニックスタジオ兵庫では、今後も推進しております国産材、兵庫県産材の推奨し、今後更なる利用率向上に努めていきたいと思います。