先日、宝塚の旧和田邸を見学させていただきました。
宝塚で最も古い民家ということで正確な築年数は不明のようですが築300年ほどだろうという古民家でした。
日本家屋の重厚な造りに圧倒されます。
昔の庄屋さんの家だったそうなので武家屋敷や商人の家のような絢爛豪華な飾り物があるようなものではありませんが、使われている材料は大きく質実剛健な重厚な造りでした。
質素倹約が美徳とされていた時代背景もあるのでしょうか?
夏の設計を主とする日本建築ですので深く低い軒で太陽の光をばっちり遮断し夏涼い設計。
しかし見学に行ったのは真冬、あたたかいはずの畳部屋でしたが暖房のない日本家屋は足裏の感覚がなくなるぐらい冷え切りました。
美しい日本建築家屋ですが、現行法の耐震基準を満たした建物として改修していくには莫大な費用がかかります。
さらに人が住むに耐えうる寒さ対策を考えるとなかなか現実的に難しかったりします。
旧和田邸も阪神大震災で半壊、宝塚市に寄贈さて約1億円をかけ文化財として復活したそうです。
そのため、一部文化財などとして保護され残っているもの以外は、中途半端な改修をしていまい歴史的な価値をなくしてしまったり、建て替えされることがほとんどではないでしょうか。
個人の力には限界がありますので地域の財産として、地域、行政が一体となって残していけるように頑張ってほしいですね。
建築的にも歴史的にも見ごたえのあり癒されました!
市が無料公開しており、さらには案内の方の説明付きというお得な感じでしたのでご興味のある方は是非見学してみてはどうでしょうか?