冬になると増えてくるご相談のひとつが
「インナーサッシを付けたのに、既存サッシ側が結露する」というもの。
「断熱のために内窓を付けたのに失敗?」
と感じられる方も多いのですが、
実はこれ、断熱性能が上がった結果として起きている現象なんです。
家づくりの仕事に携わって早二十数年に、
現場監督~スタートしたキャリアも、
営業、設計、アフターメンテナンス、工務店経営と、
日々学びながらより良い家づくりを実現するために奮闘中!!
ご興味のある方は過去ブログも
遡って読んでいただければ大変嬉しいです!!!

結露は「一番冷たいところ」に出る
結露は
湿気 × 温度
のバランスで起こります。
空気中の水蒸気は、
温度が一番低い面で水に変わります。
つまり、
家の中でいちばん冷える場所が
結露ポイントになります。
内窓を付けると何が起きる?
インナーサッシを付けると、
室内の暖かさは内窓でしっかり止められます。
その結果、
既存サッシは室内の熱をもらえず、
外気の影響を強く受ける窓になります。
すると結露の位置は
室内側のガラス →
既存サッシ側のガラス
へと移動します。
これは
「断熱が効いていないから」ではなく、
「断熱が効いたからこそ起きる」
現象です。
結露対策のカギは「断熱を外側に寄せる」こと
ここで重要になるのが、窓の組み合わせです。
現実的ではありませんが
結露対策に有効なのが
外側(既存窓):複層ガラス
内側(インナーサッシ):単層ガラス
という構成。
外窓を複層ガラス(できればLow-E)にすると、
既存サッシ自体の温度が下がりにくくなります。
一方、内窓を単層にすることで、
断熱を効かせすぎず、
外窓が極端に冷えない状態をつくれます。
結果として
露点を下回る場所ができにくくなり、
結露が大幅に軽減されます。
「じゃあ内窓の気密をもっと上げれば?」
と思われがちですが、これは要注意。
気密を上げすぎると
中間層に入った湿気が逃げない
少量の結露でも乾かない
といったリスクが高まりますが、
その場合は外窓がほぼ外状態とも考えられます。
結露対策は
気密だけでなく、温度と湿度のバランスが重要です。
室内の湿度コントロールを適正にしつつ、
室内側のインナーサッシの枠などからの漏気を防止して
中間層に湿気がまわらないようにすることは一定の効果が見込めます。
✔ 結露は性能低下ではなく、断熱性能が上がった証拠
✔ 一番冷える場所に結露は集まる
✔ 外窓を複層、内窓を単層にすることで結露は改善しやすい(←現実的ではないが理想的)
✔ 室内湿度は冬で40〜50%が目安
✔ 室内からの気密を高めて湿度の高い空気が中間層に入らないようにする(一部デメリットの考慮)
窓の断熱は「強ければ強いほど良い」ではなく、
どこで熱を止めるかのバランス設計が大切です。